3:08 フランスショービジネス界最初の黒人アーティスト
Chocolat : La véritable histoire d'un homme sans nom - Gérard Noiriel
ショコラ 歴史から消し去られたある黒人芸人の数奇な生涯
ジェラール・ノワリエル:著、舘葉月:訳
1900年にヌーヴォー・シルクに曲芸師として雇われた道化師ベビが、ヌーヴォー・シルクの花形デュオが、いかにあうんの呼吸で演じていたかを、回想録の中で感嘆を込めて触れている。 「ショコラは、ある種の共同作業でより一層力を発揮するタイプのまさに見本である、彼は、見事に相棒を補完する。彼のすべての身振り、すべての顔の表情、すべての台詞は、奇跡的なまでに相手のそれとピッタリと合う。彼らはふたりで完全な道化役となる」
「奇跡的なまでに」。なんとも強い言葉である。出自も社会階層も修行過程も経歴もまるで対極にいるふたりのアーティストが、どうしてこんなにも早くここまで見事に調和できたのか、フティットとショコラの同時代人は首をかしげた。 ふたりのクラウンには、その違い以上に大きな共通点があったのだと私は思う。彼らはふたりとも幸福な子供時代を喪失していた。ラファエルは孤児だった。そして、10歳のときには唐突にコミュニティから引き離された。フラン=ノアンによれば、ジョージ・フティットは財布に乾燥させたフクシアの花(品のある美しい赤紫色の花)を忍ばせており、決して手放さなかったという。それは、彼が父親の死の知らせを受けた日に寄宿していた中学の庭で摘んだものだった。その数カ月後に家族経営のサーカスは倒産し、ジョージの母はある曲馬師といっしょに暮らし始めた、幼いジョージはこの男にすぐに敵愾心を感じた。それが理由で、彼は叔父の一座に雇ってもらい、イギリスを離れフランスに向かった。
子供時代を奪われた二人のクラウンは、しかし突如として気がついたのだ。共にステージで演じれば、それをもう一度取り戻すことができることに。(P.341)
われらがふたりのクラウンは、クラウン芸術の規則を逸脱することなしに、ヌーヴォー・シルクの舞台を自由自在に、公的空間としての円形劇場、力を持つものに対して彼らが物申す演壇に変えてしまったのだという結論に私は至った。(P.366)
映像は1897年にリュミエール兄弟が撮影したフティットとショコラ(ラファエル)
ラファエルは1868年スペイン支配下のキューバのハバナで奴隷の子として生まれ。スペイン人に売られてバスクで使用人。逃げ出してビルバオで働いていたとき旅芸人トニーグライスに見いだされ一座に。1886年パリにできたばかりのヌーヴォー・シルクでの芸を見込まれここに属して・・・。黒人差別と舞台のヒーローとの光と影。歴史学者が解き明かした忘れられていた芸人の記録
Images:
Album "Ride On Time" by Tatsuro Yamashita
"Looking south from Top of the Rock, New York City" by Daniel Schwen, CC BY-SA 2.5 via Wikimedia Commons
DAYDREAM TEAM DECK - Primitive Skate
Audio processed using iZotope RX10
References:
Jazz standard - Day dream composed by Billy Strayhorn with lyrics by John Latouche and written in 1939 - • Ella Fitzgerald - Day ... This version is sung by Ella Fitzgerald and played by Duke Ellington & His Orchestra at June 24, 1957
Негізгі бет 1984 Live 山下達郎 cover Daydream
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