不登校だった時の自身の経験と、大学2年時から3年間取り組んできた不登校支援の経験を生かし、「ひきこもり当事者の世界」を題材とした劇映画を制作しました。不登校支援の中で気づいた当事者とその家族一人ひとりが孤独である状況と、そのなかでも人間関係がゆらめく光のように微細に変化していくさまを表現することによって、映像作品を通じて当事者の方々への理解が深まるように演出・撮影・編集を行いました。
監督・脚本・撮影・編集: 齋藤美斗
(千葉商科大学政策情報学部4年)
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いくつもの境界線がある。
故郷とニュータウン
車内と車外
自分と鏡のなかの自分
廊下と教室
家と世間
親と子
少年と青年――。
その境界線はけっしてまっすぐではなく、
むしろそれは斜めに走っている。
「たくみ、ごはんだよ」と呼ばれた時の、振り返る少年の視線の行く先のように。
江戸川の曲がりくねった土手のように。
少年はその境界線を斜めに越えようとする。
並行して安定しているのは虚像としての建物だけだ。それは大人によってつくられた見せかけの世界だ。
むしろ彼の瞳がまっすぐすぎるために、そこに映るすべてのものが斜めに見えるのかもしれない。
一番冷たいあの日の雪があたたかく感じられるのは、雪だけは丸いからだろう。
江戸川の小さな男の子は少年と同じようにまっすぐな瞳をしていて、それは地球のように丸かった。
最後に微笑む母親の顔のように――。
プロデューサー・指導教員: 後藤一樹
(千葉商科大学政策情報学部准教授)
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千葉商科大学政策情報学部 後藤ゼミナール
2023年度 卒業制作
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Негізгі бет 【不登校の実話を映画化】『扉を開けない少年』【ひきこもりの日々に射しこむ光】
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