1985年11月28日発売の尾崎豊3枚目のアルバム『壊れた扉から』の3曲目に収録。
20歳の誕生日前日に発売され10代最後となるアルバムだった。
また、本作リリースから16年後に映画『LOVE SONG』(2001年)の主題歌として使用され、尾崎の10回忌である2001年4月25日に18枚目のシングルとして発売された。
今回は残念ながらオリジナル音源は著作権の関係上使用できないので、1987年〜88年コンサートツアー『TREES LINING A STREET TOUR』より、1987年8月29日 有明コロシアムからの音源を使用した。
一応オリジナル音源バージョンをここに置いておく。
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作詞・作曲:尾崎豊
プロデュース:須藤晃
アルバム『壊れた扉から』制作時に作詞が難航したために最後にレコーディングされた作品であり、尾崎としては10代最後にレコーディングされた作品となった。
アルバムのレコーディング時、マスターテープの完成日直前になりながらもアルバムに収録する最後のバラードが決まらず、結局最後に残った1曲となった。
11月25日真夜中に尾崎はスタジオの廊下に寝そべって歌詞を考えていた。
尾崎は一度帰宅したいと要望し、12時までに戻らなければ間に合わないと念を押した上でプロデューサーの須藤晃は帰宅を許可した。しかし尾崎は12時を過ぎてもスタジオに戻らず、スタッフも半ば諦めかけていたが明け方の5時頃にスーツを着てネクタイを締めた尾崎がスタジオに現れた。
尾崎はワイン2本と折詰の寿司と共に『Forget-me-not』の詞を書いた大学ノートを抱えていた。
その直後に録音したものがアルバムに収録されているテイクとなった。また、本作は2回歌入れが行われたが1回目のテイクが採用される事となった。須藤はレコーディング中に身体の震えが止まらないほど感動し、「この人、このまま死んじゃうのかなと思うぐらいすごかった。あれが僕にとっての、尾崎豊の最も鮮烈な思い出ですね」と述べている。
余談だが、後にも先にもスーツ姿での唯一のレコーディングだ。
尾崎のバラードには『I LOVE YOU』や『OH MY LITTLE GIRL』などがあるが、須藤は本作について「作品が含有している哀しみの度合いはこの曲がもっとも深い」と述べ、尾崎の曲でここまで過去を振り返った曲はないと断言した上で「彼が失ってしまったものは、よほど大きかったんだろう」と述べている。結果として、プロデューサーとして須藤が関与した最後の曲が本作となっており、その後尾崎は本作を最後に作詞が出来ずに数年間作品を発表できなくなった。
小さな朝の光は 疲れて眠る愛にこぼれて
流れた時の多さに うなずく様に よりそう二人
窓をたたく風に目覚めて 君に頬をよせてみた
短いがすごい詩である。朝の光が、二人の愛に「こぼれる」何気ない表現だがなんと美しい表現だろうか。尾崎が書いているのは「詞」ではなく、「詩」であることがわかる。
この「Forget-me-not』が素晴らしさはサビの詩はもちろん、冒頭のこの詩の美しさにも現れている。
幸せかい 狂った街では
二人のこの愛さえ うつろい踏みにじられる
二人の愛は「狂った街」に引き裂かれる。二人の愛にはばかる何かが、愛に対峙するものとして書かれていて、この描写だけで曲の雰囲気が一変するのである。
この一節があることによって単に結ばれた幸せのラブソングにはない、作品に深さを出しているのは言うまでもない。
この『Forget-me-not』はメロディの美しさ、尾崎のもろい心、愛を誓う心強さ、詩の描写の美しさ、そして、尾崎の人生の生きづらさが、全て表現されている。そして物語は順風満帆なラブストーリではなく、愛を引き裂く困難に打ち勝とうとする二人の愛の強さが盛り込まれ、このことがより深く心に感動を与える。
君がおしえてくれた 花の名前は
街にうもれそうな 小さなわすれな草
わすれな草は僕の(尾崎の)心に咲く君のことだろうと思う。
そして美しいメロディで聴いている人の心をつかむ。
#Forget-me-not
#西野七瀬
Негізгі бет 「Forget-me-not(Live ver.)」尾崎豊(西野七瀬)
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