以下動画内字幕
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皆さんこんにちは。
宮本裕史ジャズトランペットアドリブレッスン風景その14です。
さて、この生徒さんは去年8月から受講を始めた方です。トランペットは最初から上手でしたがアドリブは全くできない状態からのスタートでした。しかし1年も経たずにここまで上達。驚異的速度です。
はじめはファンク系のジャンルでのアドリブを希望していましたが、「仮に将来ジャンル幅を拡張する気があるのなら、途中まではジャズ理論に基づいた練習でベーシック固めた方がスムーズ」との提案により現在はこんな練習をしています。
練習熱心で、開始半年も経たずにジャムセッションデビューを果たし、現在は都内各地のセッションに顔を出しているようです。
さて彼女のハイピッチな上達の秘密は先述したとおり練習熱心なところですが、同じくその急成長を支えてるのが飲み込みの早さです。説明を忘れているのを見たことないし、後日に聞き返してきたりした事も皆無です。
5~6個の技法を並行して習得していこう、という流れの僕のレッスンの場合、大抵の生徒は重要な約束ごとは3~4回説明しないと身に付きません。
しかし彼女の場合、1回の説明で(僕が解説を終えるのを待たずに食い気味に)「へーふむふむなるほど」とそれをインプットし、次のレッスンにはきちんとそれを押さえた演奏をします。
レッスン後に録音を聞き返してノートにまとめているのか、それとも記憶力が異常に良いタイプなのか。とにかく単に覚えているだけなのではなく、知ったことが技能として身につく、それまでがすごく早い。
この動画では彼女にとってキャパオーバー気味なテンポで演奏しているためメロディの着地が失敗していたり、ミストーンや技法の使い間違いなど多発しています。ですが、改めて書きますがまだアドリブを始めて1年未満です。奇跡的とも言える上出来。
また、彼女の場合は先述の通りもともとジャズをやりたくて教室に来たわけではないワケですから、レッスン開始時点でジャズに対するイメージすらほとんど無い状態でした。
大抵の生徒は入会前にリスナーとしてジャズに触れた期間が有ったりするのですが、彼女の場合は能動的にジャズを聴いてきた経験はあまりないようです。
いまではすっかりジャズトランぺッターの巨人たちの名演に触れ、その様々な魅力を自分のものにしようと聞きこんでいますが、入会直後は頭の中にほとんどイメージがないものを演奏するのに少し苦労していたように思います。
いまでは僕がアドリブ中にリーモーガンやブルーミッチェル、フレディやドーハムのフレーズを混ぜると、「あ、私それ知ってる」という感じでニヤリと笑ったりしています。
頭の中のインデックスが短期間に充実してきて、いままで聞き流していたものを聞き逃さないようにも出来るようにもなって来たという事ですね。
ジャムセッションデビュー、そしてこの動画撮影を終え、これからはスタンダード曲をいくつか使って様々な進行でのケーススタディをしつつ、タイムやニュアンスの精度と情報処理の速度の向上のためのさらなる練習が今後の課題になるでしょう。
進歩速度もですが、その過程でどういう表現や技法に興味を持ち取捨選択をしてスタイルを固めていくのかが大変興味深い人です。
そのうちライブ活動を始めるようになったら、演奏結果だけではなく、その進化の過程ですらも人々に興味を引き付けさせる魅力ある奏者になるような気がします。
Негізгі бет 宮本裕史ジャズトランペットアドリブレッスン風景その14
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