1997年夏のことです。当時の政権は自民党の橋本龍太郎内閣でした。ただ、社会民主党や新党さきがけが閣外協力をしていました。
この年は、山一証券の廃業や消費税5%の実施など、バブル経済崩壊後の日本の衰退の始まりが本格化していたようです。
そんなときに『朝日新聞』(6月13日)に「関西独立論」(添付ファイル参照)を寄稿したわけです。と、まもなく朝日放送テレビから、人間国宝の落語家・桂米朝さんの依頼で「かんさいいじんかん」に出演してほしいという電話がありました。
てっきり「関西異人舘」なのだろうと思って引き受けたところ、正確な番組名は「関西偉人舘」----「エライことになったなあ」と思わされたものです。が、「関西独立論」に関する対談だというので、喜んで出かけました。
そこで話したことですが、当時の関西(滋賀・京都・大阪・兵庫・和歌山に三重・福井・徳島を加えた地域を想定)の域内GDPは約80兆円で、北米の大国カナダとほぼ同額でした。それを東京の中央政府の思いのまま、無駄に使われるのは何とかしたいものだ。「いっそ関西は独立すればいいのではないか」というわけです。
それから20年余り、カナダのGDPは約2.4倍の190兆円に増えています。が、上記の関西圏のGDPは、わずか1.25倍の190兆円に低迷しています。
まあ、とくに安倍政権の政治・経済・社会の運営がめちゃくちゃなので仕方がないのでしょう。が、ひどい状況だというほかありません。
で、いわゆる「コロナ禍」のもと、強いられた蟄居のヒマにまかせて、資料整理などしていて、「関西異人館」を名乗る「桂米朝さんとの対談」番組のデータが目についたというわけです。
で、それを改めて眺めてみると、この20年余りの間に、日本の政治・経済・社会は一層ひどい状況になってきたことに気づかされました。同時に、もしかすると問題の根っこに1997年当時と共通する問題があるのかも知れないとも思わされます。
いうまでもなく桂米朝さんは2015年に89歳でお亡くなりになりました。が、ビデオ映像を通して、その謦咳に接してみると、
「まあ、ほんとに偉い噺家さんやったんやなあ」
と思わされた次第です。
Негізгі бет 桂米朝さんと「関西独立」を語り合う
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