この春に小学校を卒業した子どもたちが、紙で作った大きな飛行機で“日本新記録”に挑戦しました。それは2年前、新型コロナの影響でできなかった「最後の思い出作り」でもありました。
愛知県豊田市立寿恵野小学校。
3月28日、体育館の中で子どもたちが熱心に作っていたのは…、巨大な紙飛行機です。
(児童)
「紙飛行機に思いを乗せて。“伝説”や“記録”を残したい」
3月18日に巣立ったばかりの卒業生が「“日本一”大きな紙飛行機を飛ばす」ことに挑戦しました。
これまでの日本記録は3年前に埼玉県の児童が飛ばした、全長2メートル35センチの紙飛行機。
寿恵野小学校の子どもたちは、今回それを15センチ上回る、全長2メートル50センチの巨大紙飛行機で“日本新記録”を目指します。
紙が破れないように足をつかって折ったり、みんなで息を合わせて大きな紙を持ち上げたり。
子どもたちが、これほど真剣に取り組んだのにはワケがありました…。
おととし2月、新型コロナの感染拡大で、国は全国一斉で小中学校を臨時休校にするよう要請しました。
今回、挑戦したのは、当時に4年2組だった子どもたち。
突然に4年生が終わってしまい、計画していた“お別れ会”もできずじまいになってしまったことが、ずっと心残りでした。
そこで、再び4年2組のクラスメイトで集まって2年越しのお別れ会を開き、最後の思い出づくりにと巨大紙飛行機作りに挑戦したのです。
計画から準備までを手掛けたのは、4年2組で学級委員だった水野惟斗君です。
(水野惟斗君)
「初めて学級委員になって、みんなが助けてくれて。『こうしたらいいんだよ』って声掛けを手伝ってくれた。温かいクラスだった」
大好きだった4年2組の仲間たちと最高の思い出を作りたい、水野君はインターネットで見つけた巨大紙飛行機の日本記録を「みんなで更新しよう」と呼びかけました。
紙飛行機に書いた寄せ書きには、それぞれが4年2組への思いをつづりました。
そして…、いよいよ本番。
巨大紙飛行機を飛ばすのは、高さ8メートルの高所作業車の台の上から。
子どもたちの挑戦のため、地元の造園業者が用意しました。
さらに巨大紙飛行機がきちんと滑空したかどうかのジャッジは「折り紙ヒコーキ協会」の指導員の男性が、わざわざ広島県から来校。
(折り紙ヒコーキ協会 小林哲也さん)
「思い出作りとして頑張って作っていたみたいなので。飛んでくれれば、うれしいなと思う」
みんなの思いを乗せた巨大紙飛行機は果たして飛ぶのでしょうか…。
(折り紙ヒコーキ協会 小林哲也さん)
「今のは滑空していません」
1回目は失敗、でもまだあきらめてはいません。
その後、4度チャレンジしますが全て失敗。
機体の強度から考えて、次が「最後のチャレンジ」です。
(児童)
「せーの!いち・に・さん!」
飛んでいる様にも見えましたが、果たして結果は。
(折り紙ヒコーキ協会 小林哲也さん)
「残念ながら登録はできません」
きちんと滑空したとは認定されず、寿恵野小学校の子どもたちの“日本新記録更新”の夢はかないませんでした。
(水野惟斗君)
「記録取れなくて悔しかった。でも、しっかりお別れができた」
悔しさの一方で、4年生の時は最後に得られなかった、みんなで1つのことに取り組む達成感は感じることができました。
(児童)
「4年2組で挑戦したのが一番良いと思う」
「4年2組から教えてもらったことを活かして生活したい」
元・4年2組の皆さんが、新たな場所でも羽ばたけますように。
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Негізгі бет 巨大紙飛行機で“日本新記録”に挑戦 小学校の卒業生が「最後の思い出作り」 愛知・豊田市 (22/03/29
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