5月31日、鹿児島県警のある警察幹部が逮捕されました。鹿児島県警は前生活安全部長、本田尚志(たかし)容疑者(60)を国家公務員法(守秘義務)違反の疑いで逮捕したのです。
本田前生活安全部長は今年3月に鹿児島県警を定年退職していました。読売新聞には「県警では5月にも、捜査情報を外部に漏らした地方公務員法(守秘義務)違反容疑で巡査長が起訴されており、県警は『抜本的な対策を進める』と謝罪した」とあります。
発表では次のようになっていました。
本田容疑者は3月25日付けで退職した直後の3月下旬、鹿児島市から第三者に内部文書を郵送し、職務上知り得た秘密を漏らした疑い。
本田容疑者は県警刑事企画課長や鹿屋署長、鹿児島西署長を経て、2022年3月に生活安全部長に就任。文書には警察官と民間人各1名の氏名や年齢などの個人情報が含まれていたという。
本田前生活安全部長は、県警で8人しかいない警視正まで出世したノンキャリアトップの人物です。その人物が逮捕されたとあっては「鹿児島県警のノンキャリアも弛んでるな」と思った方も多いでしょう。
ところが、この逮捕劇には、不祥事の隠蔽が関わっていたのです。
6月5日、鹿児島簡裁(山之口忠裁判官)であった勾留理由開示手続きで、驚くべき事実が暴露されたのです。本田前生活安全部長は「職務上知り得た秘密が書かれた書面を記者に郵送したことは間違いない」と認めた上で「野川明輝本部長が県警職員の犯罪行為を隠蔽しようとしたことが許せなかった」と述べたのです。
本田前生活安全部長は意見陳述で、昨年12月に発生した、警察官が女性トイレに侵入して盗撮しようとした事件の捜査で、本部長指揮の決裁を受けようとした際に「泳がせよう」「もう少しチャンスをやろう」と言われたことを、野川本部長が隠蔽していると捉えたため、文書を送付したというのです。しかも別の現職警察官の不祥事についても公表されなかったとして「マスコミが不祥事を明らかにして、事件を明らかにしてくれると思った」と述べたのです。
これが事実であるならば、野川本部長は犯人隠匿の罪に当たる可能性があります。事実、1999年に発覚した神奈川県警本部長による不祥事隠ぺい事件では、渡辺泉郎本部長は有罪判決を受け、警察庁を辞職しています。
動画内では、記者が文書を県警に渡したかのように話していますが、札幌市のネットメディアが昨年、すでに匿名の上、文書を公開していたようです。ここは動画内の発言を訂正させて頂きます。ただ、県警の不祥事をキャッチできなかった地元メディアは大いに反省すべきだと思います。
今後、県警を揺るがす大きな不祥事に発展する疑いが強い事件だと思います。
Негізгі бет 鹿児島県警本部長が警察官の犯罪を隠蔽か 県警の不祥事をキャッチできなかった地元メディアにも問題が…
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