あの大谷選手を育てた札幌ドームの命名権、果たして、売れたのでしょうか?
キラキラとした屋根が印象的な「札幌ドーム」。
北海道民の誰もが知っているこの場所に、名前をつける権利=命名権が売られています。
札幌市 秋元克広市長(1月30日)
「広告収入を上げる一つの手段として、ネーミングライツを募集したい。金額については、こちらの希望するものと、相手のあることですので、最終的な金額の折り合いをつけていくことになろうかと思います」
先月9日に始まった募集で、果たして、札幌ドームは、どんな名前になるのでしょうか?
野球場や競技場の名前などで、すっかりお馴染みの「ネーミングライツ」。
北海道内でも、既にあちらこちらで、そして意外な場所にも、取り入れられています。
そんなネーミングライツの最新事情を、もうひとホリします。
今年度で使用契約が終わるため、来月3日の阪神とのオープン戦が、ファイターズの最後の試合ともささやかれる札幌ドーム。
今年度およそ3億円の赤字が、見込まれています。
そこで浮上したのが、今回のネーミングライツ。
提案書によりますと、その価格は命名権や広告を合わせて年間7億円でしたが、「道内の企業が、できるだけ手を挙げやすい価格に」と、募集価格は「2億5000万円」になりました。
4月1日から、新しい名前で運用される予定でしたが、命名権の応募は締め切りの29日午後5時までになく、札幌ドームは募集期間を期限を決めず、当面の間延長すると発表しました。
最近、よく耳にするこの「ネーミングライツ」。
既に道内でも、活用されるケースが多くなっています。
堀内大輝キャスター
「札幌テレビ塔のすぐお隣です。こちらのカナモトホール、音楽コンサ―トなどが開催される場所としても知られていますが、ここもネーミングライツが活用されています」
札幌市中央区のこちらの建物、正式名称は「札幌市民ホール」です。
しかし、札幌市が命名権を売り出し、重機や建機のレンタルで知られる「カナモト」が、2019年、年間2000万円で購入。
愛称は「カナモトホール」になりました。
一方、こちらは、豊平区にある「北海きたえーる」。
愛称を、年間440万円で買ったのは、学校法人の北海学園です。
正式名称は「北海道立総合体育センター」。
「北海道にエールを」という思いを込めて「きたえーる」になりました。
なぜ、自治体が、ネーミングライツを活用するのか?
きたえーるの名付け親ともいえる北海学園大学の西村宣彦教授です。
北海学園大学(地方財政) 西村宣彦教授
「自治体も非常に財政的に厳しい状況の中で、少しでも自主財源を調達する手法として、公共施設の名称ですとか、そういったものを企業に購入してもらって、少しでも資金が調達できれば、さまざまな政策を実施、あるいは施設の維持管理費に充てることができる」
こちらは、国内で最も北に位置するコンクリートダム。
初山別村にある、その名も「第一カッター有明ダム」です。
2021年、北海道から遠く離れた神奈川の企業が、命名権を購入しました。
第一カッター興業 札幌営業所 谷詰知隆所長
「道内でも長くお仕事させていただいてるので、社会貢献や知名度向上ですとか、そういった面も考えて、(ネーミングライツに応募した)」
第一カッター興業は、コンクリートの切断や穴を開ける技術で、新幹線の札幌延伸工事にも携わる専門工事会社です。
命名権購入のきっかけは、“ダムカード”だったと明かします。
第一カッター興業 札幌営業所 谷詰知隆所長
「鉄道マニアと同じように、ダムマニアの方がたくさんいると思うので、若干かもしれないが、『第一カッター』という名前が少しでも世間に広まってるかなとは思う」
ネーミングライツの価格は、2年5か月でおよそ80万円。
全額が、ダムの維持管理に充てられているということです。
苫小牧市の市道・双葉大通線です。
この道に架かる「安心のかけ橋 とませい歩道橋」の命名権は、地元のごみ収集会社が年間20万円で購入しました。
とませい 渡辺秀敏社長
「本業が、ごみ収集車が市内に循環していて、トラックを多く使っている業種でもありますので、事故というのが紙一重の世界にいるので、ネーミングライツをさせていただこうと思った。この歩道橋は、小学生が通学をする歩道橋になっているので、学生のみなさんの安全も見守っていきたいなという思いです」
地方財政が専門の北海学園大学の西村教授は、自治体の新たな収入源として、最近、注目を集める「ふるさと納税」と「ネーミングライツ」との組み合わせが有効と話します。
北海学園大学(地方財政) 西村宣彦教授
「ふるさと納税は不安定性がある。ネーミングライツの場合は、一定の期間、契約を結んで支払っていただく形になるので、公共施設の維持管理の一部に充てる、その財源にするには(ネーミングライツは)向いていると思う」
自治体の新たな収入源として期待されるネーミングですが、デメリットも指摘されています。
東北楽天ゴールデンイーグルスの本拠地は、正式名称は「宮城球場」ですが
2005年~フルキャストスタジアム宮城
2008年~日本製紙クリネックススタジアム宮城
2014年~楽天Koboスタジアム宮城
2017年~Koboパーク宮城
2018年~楽天生命パーク宮城
2023年~楽天モバイルパーク宮城
と、このように変わってきています。
ネーミングライツは、大きな収入源や莫大な広告効果の一方で、名前が浸透しにくい一面もあります。
今回、ネーミングライツが成立しなかった札幌ドームは、改めて、ファイターズ移転後の減収対策の練り直しと施設の価値を再び高める仕掛けに知恵を絞ることになります。2024年02月29日(木) 18時32分 更新
#北海道 #ニュース #HBC
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Негізгі бет 命名権募集に応募なしの札幌ドーム 一方、自治体の活用は「ダム」「体育センター」「歩道橋」とさまざま 名前が浸透しにくいデメリットも
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