気仙地方は、寒流と暖流がまじり合う三陸漁場に位置し、古くから漁撈を中心とした生活が営まれてきました。そのため、もともと造船の技術も高く、また気仙杉や五葉檜、赤松、欅などの良材にも恵まれ、船大工の出稼ぎとあいまって造船技術も各地から導入され、工夫が凝らされてきました。
「気仙丸」は、この造船技術を生かして、かつて太平洋沿岸を往来した千石船を復元して、釜石で開催された「三陸・海の博覧会」(平成4年)に出展し、併せてふるさとの歴史的文化遺産として後世に伝えようと大船渡商工会議所が中心となって建造資金を集め、「気仙船匠会」の手によって建造復元したものです。
「三陸・海の博覧会」の後は、海上に係留され、夏まつりなどのイベントや、NHK大河ドラマ「菜の花の沖」「龍馬伝」などのロケにも利用されていましたが、令和3年、建造から30年が経過し、船体の痛みも大きくなったため、補修、補強工事が施され、陸揚展示されることになりました。
Негізгі бет 千石船「気仙丸」~江戸海運の歴史浪漫~
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