12月11日、札幌市円山動物園の2頭のライオンの一般公開が始まりました。
11月に旭山動物園からやってきたメスのイトもだいぶ環境に慣れてきた様子。
オスのクレイと時より顔を合わせる仕草も。
2頭の相性を見ながら同居へ向け準備が進められています。
しかし11月、同居のため2頭のどちらかに避妊処置をすることが円山動物園のホームページで発表されました。
すると「避妊するのはかわいそう」「オスとメスがいるなら繁殖させるべき」といった、疑問や反対意見が437件も寄せられ、再検討を余儀なくされる事態となりました。
なぜ円山動物園のライオンは、避妊しなければならないのか。
調べてみると、背景には日本全体の知られざる動物事情がありました。
札幌市円山動物園を訪れ、柴田千賀子園長に避妊を選んだワケを聞きました。
「ライオンについては今のアフリカゾーンを設計した段階で、繁殖ではなく、飼育展示で見てもらうという形で2頭に来てもらった」(札幌市円山動物園 柴田千賀子 園長)
繁殖ではなく、あくまで飼育展示し見てもらうことが目的だということです。
ライオンは群れで暮らすので、できる限りオスとメスで一緒に生活してもらいたいという思いがあります。
「広い寝室がいくつかあるなどの、ストレスがない環境で、"動物福祉"に沿う形で大事に飼育したい」(柴田千賀子 園長)
動物福祉の観点から避妊した上での同居を選択したという円山動物園。
そもそも避妊する理由は、ライオンが一度に生む個体数にあるといいます。
ライオンは多い場合では一度に5頭も出産します。
旭山動物園でも3頭のライオンが産まれました。
「頭数を増やしすぎないため、円山動物園でも過去に、熱帯動物園にオスとメスがいた時、メスに避妊処置をしていた」(札幌市円山動物園 柴田千賀子 園長)
ライオンの生育環境を維持すめためにも、あらかじめ計画して繁殖や飼育を進めているのです。
実は、こうしたライオンの繁殖問題は、北海道だけではなく、日本全体の動物園にとって大きな問題となっています。
ライオンの数は他の動物に比べ数も多く、その数は400頭を超えます。
かなりの動物園がライオンを飼育をしていて、ある程度、飽和状態になっているといいます。
このためこれ以上ライオンの頭数が増えてしまうと、飼育環境の悪化につながってしまうのです。
「(円山では)現状、ライオンは繁殖できないという事を理解してもらうしかない。一方で、動物を大事に思ってくれる皆さんの気持ちも分かる。それに応えるためにも、しっかりとした飼育をして、イトの元気な姿を見て、応援されるように頑張りたい」
Негізгі бет 日本の動物園 実は「ライオンの頭数」意外に多かった…札幌市円山動物園の”避妊処置”判断に批判殺到…そこから見えてきた知られざる事情と動物福祉の関係とは (23/12/15
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