出来ることならアニメや漫画に出てくる″強キャラ″になりたかった。
「空手で木を倒すオカマ」とか
「目では無く心眼で敵を斬る剣士」とか
言葉にすると簡単なように思えるし
なんならチープに見えるけど
僕なんかよりは遥かに強い。
憧れたとてなれるものではない。
と言うか近づけやしない
結局、全く強くない、何も成し遂げることの出来ない有象無象
それが僕だ。
いつの日からかなりたいものは、なれないものに変わって
見上げていた夢は
うつ伏せのときに見る夢になっていた。
絵空事や空想の類に分類されて
自分の弱さに傷つかないように
はなから強い人なんて
現実世界にはいないと投げ捨てた。
子供から大人になって捨てた夢の数々が
失敗体験となって
大人になってからの歩幅を短くする。
子供から大人になる時に人は夢を捨てるが
大人から大人を続けていく時に
人は何を捨てるのだろう。
あの時、捨てさえしなければ
今も捨て続けないで済んだのだろうか
嘘をついてしまうと、その嘘がバレないように嘘をつき続けるみたいに
何かを失った時に、その綻びから、脆くなった部分から崩れていってしまうのか
正体は定かではないけれど
その理論が正しいなら
大人になって少し経った今に
何かを掴めば
何かを無理してでも得れば
いろんなものを掴み続けることが出来るのではないだろうか
恥ずかしいとか
大人気ないとか
世間体とか
そんなちっぽけなものを捨てて
「鎧を纏って炎の大剣を振りかざす寡黙な男」とかになってみてもいいんじゃないだろうか
潜って見る絵空事の夢もあれば
見上げて追いかける夢もあるのだから
大丈夫、君は最強だから
#板橋ハウス
#ルームシェア
#余裕
Негізгі бет 【ルームシェア】強キャラっぽく部屋に入ってくる【最強だから】
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