日本時間16日朝、野口聡一さんの乗る「クルードラゴン」打ち上げ直後、NASA(米航空宇宙局)長官からこんなコメントが。
NASA長官:「素晴らしいパートナーである日本にとても感謝している」
実は、日本はこの先もNASAがイーロンマスクらと進める2024年の月面着陸計画や火星移住計画でも重要な役割を果たすことが期待されています。
ホリエモン:「海外旅行へ行くかのように、宇宙に行ける時代を」
日本でも民間で初めて宇宙空間にロケットを送り込んだ堀江貴文さんらのベンチャーはじめ、宇宙開発企業が続々開業しています。
この先、宇宙関連ビジネス160兆円に達するとされるなか、それを狙う新たなベンチャーが集まる“街”を発見。それが。
草薙:「日本橋です。きょう、こちらを案内して頂けるのがこの方です」
山崎:「山崎です。おはようございます」
宇宙飛行士・山崎さんが紹介するベンチャー経営者からは頼もしい発言が。
:「ライバルはイーロンマスクですね」
今、日本橋に数多くの宇宙ベンチャーが集まっています。その日本橋を案内してくれるのが宇宙飛行士の山崎直子さんです。2010年にISS(国際宇宙ステーション)で野口さんと一緒に滞在していました。実は今回のミッションも日本橋と深い関わりがあるというのです。
:「見て下さい。日本橋のキリンの像ですよね。実は、ここが日本の主要道路『五街道』の起点となっているんです。そして、今まさにここから新たに6つ目の道が通じようとしている」
早速“宇宙散歩”のスタートです。すると、開始からわずか5分、日本橋ならではの老舗店も実は宇宙に関係しているといいます。
山崎さん:「こちら山本のり店ですね」
約170年続く老舗店から野口さんが宇宙に“あるもの”を持って行ったといいます。
山崎:「これです!」
草薙:「何ですか?」
山崎:「宇宙食です!今回の野口君のミッションでは、ここの味付けのりが採用されているんです」
お馴染みの味を宇宙でも楽しめるように味付のりを宇宙食にしたんです。野口さんは他にも唐揚げやカップ麺、さらにはアジの開きなどの日本食を宇宙に持って行っています。
この山本のり店からわずか1分ほどの場所に実は日本の宇宙開発の本丸、JAXA(宇宙航空研究開発機構)の施設があるといいます。
「クロス日本橋」、JAXAが宇宙ビジネスの拠点と位置付けるスペースで、日本橋に集まるベンチャー企業と政府機関をつなげています。
草薙アナ:「この場所と山崎さん、何か関係があるんですか?」 山崎さん:「私もここに一部屋オフィスを借りているんです。“スペースポート”「宇宙港」を作ろうという組織なんですね」
山崎さんは今、宇宙への港「宇宙港」を日本各地に整備する計画を進めていて、実現すれば飛行機型の乗り物などで宇宙に行くことができるようになります。航空機からのロケット打ち上げは早ければ2年後に始まる予定で、大分空港がその最有力候補となっています。
そして、お隣りの「スペースBD」はJAXAも業務委託する「日本初の宇宙総合商社」です。ロケットの打ち上げから人口衛星の手配、宇宙飛行士の訓練プログラムの販売まで、いわば宇宙の“何でも屋さん”です。
偶然通り掛かった社長が熱い思いを語ってくれました。
:「ライバルはイーロンマスクですね。我々は何かを作るわけではありませんが、同じ土俵にいるといっても過言ではない」
他にも日本橋には、「宇宙への輸送」や「宇宙ごみの削減」などを行う様々なベンチャーが集まっていますが。
:「こちらですね」
月面探査を目指す企業。今、宇宙開発で最も注目されているのがアメリカ主導の月面探査プロジェクト「アルテミス計画」です。アポロ計画以来、約半世紀ぶりに月面に人類を送り込む計画で、すでに日本の参加も決まっています。
:「計月面探査のオペレーションに必要な遠隔操作技術を
開発しているアバターインです」
この会社では、日本橋のホテルや百貨店などに約100台の遠隔操作できるロボット「アバター」を順次、配備し、アルテミス計画でも必要な探査機やロボットの遠隔操作技術を培っています。すでにISS内にもアバターを設置しているんです。
さらに散歩を進めると、今まさに世界が注目するベンチャー企業がありました。
山崎:「こちらに見えてきたのがアクセルスペースという会社です。人工衛星を自ら開発し、そのデータを使って地球環境に役立てようという企業です」
「アクセルスペース」は経済紙「フォーブス」で何度も賞を獲得した有望株です。中村代表は東京大学の在学中にビジネスを興し、すでに50億円もの資金を調達しています。
草薙:「民間の企業ですよね?ちょっと気になりますね」
山崎さん:「すごく面白いと思いますよ。取材してみたらどうですか?」
取材依頼したところ、なんと直接、中村代表から話を聞くことができました。
:「ネットで何か検索しようと思ったら大体グーグルを使いますよね?ああいうようなポジションを衛星データの世界で獲りたいと思っています」
世界最大の気象情報企業「ウェザーニューズ」と共同開発した人工衛星など4機をすでに打ち上げていて、さらに今後、50機もの衛星を打ち上げる計画だといいます。
草薙:「どこで作っているんですか?」
中村:「ここでやっています。ここのクリーンルームで」
草薙:「え、この建物の中ですか?」
中村:「はい、このすりガラスの奥で作っています。日本橋の会社の中です」
今回、出荷前の人工衛星を特別に独占取材することができました。
:「こちら広大なスペースが広がっていますね。そして、窓越しに見えるのが人工衛星なんでしょうか。かなり小さい印象を受けますね」
縦横60センチと超小型にもかかわらず、様々な高性能センサーやレンズを備えています。従来の人工衛星は開発と打ち上げで1機あたり数百億円のコストがかかっていましたが、小型化によって数億円と100分の1程度になりました。
:「小型だから性能が低いということはなくて、小さいなかに高い技術力を入れて小さいほど軽いということで数を打ち上げられるというコストメリットがあります。これらが打ち上れば日本初のコンステレーション(衛星群)になります」
衛星群になることで、(衛星をたくさん打ち上げれば)世界中どこでも画像を撮影することができるようになります。そうすれば農場でどの作物が収穫時期になっているのか、港の物流の動きなどが手に取るように分かるようになるのです。
:「衛星が多くなってリアルタイムで見られるようになると、例えばディズニーランドのアトラクションが一日どれぐらい並んでいるっていうのが見えるようになる」
集まったスタッフの経歴は様々です。約3分の1が外国籍で、枠に捉われない新たなアイディアが日本橋から日々生み出されているのです。
:「マレーシアにいた時はセンサーやレンズの開発に携わっていました」
:「日本橋の一番の魅力は毎日、何が起きるか分からないってとこ。刺激的なのは宇宙と同じね」
:「東京のど真ん中で人工衛星を作るのはクールだって皆、言うんですよね。自分たちが新しい価値を世の中に提供しているんだっていうわくわく感は誰もやったことがないという不安は当然ありますけど、それ以上にこのビジネスを進めていく会社のモチベーションにつながっていると思います」
Негізгі бет 宇宙ベンチャーが日本橋に大集合!「東京の真ん中で人工衛星を」「ライバルはイーロンマスク」
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