これは自分も疑問に思ったので、ちょっと文献見てみました。 まず、概要欄で引用されている論文では「In carnivoran enamel, carbon isotopes reflect the diets of their prey(食肉動物のエナメル質は捕食した動物の炭素同位比を反映する)」と書いてあり、その他にもそのあたりを読んでみた範囲では、動画内容は論文の内容を正確に伝えているといえます。 それでも、エナメル質の酸素同位体比は、究極的には地球形成の過程で何十億年前に生まれた岩石のリン酸由来じゃないの?という疑問は消えないので、少し探してみたのですが、特にその疑問に答える記述は探せませんでした。ただ、歯や骨のリン酸塩成分の酸素同位体比は生息当時の水生環境を反映するというのは通説のようです。例えばナショジオの「海生哺乳類が語る5000万年前の地球」という記事でもそれがわかります。 化学の観点から疑問が残るため私はあまり納得はしていませんが、「骨や歯のリン酸塩の酸素同位体比は当時接種した水分の酸素同位体比を反映する」は数多くの同位体比測定から示された実験的事実として正しそうな気がします。 生体のリン酸塩がどのような化学プロセスで形成されるか分かる人なら、そんなに疑問には思わないのかもしれません。
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