新型コロナウィルスの影響で卒展にあまり来てもらえなかったので建築学生活最後の設計となった作品のプレゼンシートを動画にしてみました。難しい事は考えず、誰にでも伝わるように製作したので、多くの人に見てもらえると嬉しいです。
説明文
【背景】
まだ、自動車が世の中になかったころ、人の行動範囲は狭く、地域に住む人々は日常の日々の中でふれあいながら生きてきました。
しかし、遠かったものが身近になり、身近にあったものが遠ざかっていく現代、私たち日本人は自分以外 の他者と関わることに億劫になり、人とのつながりが無くなってきているように思います。
近年、全国的に減少している銭湯も、その失われつつある繋がりのひとつではないでしょうか 。
銭湯は人々の健康や疲労回復だけでなく、日常的に地元の人々が集まれる場所として活用されてきました。
【銭湯の変化と課題】
現在は、大型駐車場を有する上に、バリエーションに富んだ湯船があるスーパー銭湯が主流になっています。
スーパー銭湯は広い敷地の確保のため、町の中心部から離れてしまい、まちとの距離が出来ているところが多いです。そのため、本来の銭湯の良さであった地域性やコミュニティのようなもの継承されておらず、非日常の空間になりつつあります。
【計画地】
そこで、大阪府和泉市に位置する古くから祭りが盛んな地域に、再び日常の一部になるような銭湯をを計画しました。
この敷地は商業地と住宅地の 二面性をもった場所で、付近には商店街やスーパー、幼稚園などがあり、地元の人の息づかいが聞こえるような場所 です。敷地正面の通りでは祭りやイベント時に大変な賑わいが見られます。
【ダイアグラム】
この二面性のある敷地を、駅や商業地に沿う軸と
まちの路地に倣った軸のふたつのグリッドを重ねた構成とし、それぞれの街に合わせて異なったファサードをもつ設計にしました。
【1Fプラン】
地元の人が気軽に集まってもらえるように、外部空間から内部空間に至る段階的な空間構成とし、
風呂を中心とした居場所の設計を試みました。
具体的にメインエントランスは土間になっており、地域の玄関として気軽に、コミュニケーションが図 れる空間になっています。
キッチンは誰もが利用することができ、料理教室や子どもたちのおやつ、イベント時には炊き出 しとして地域の人たちに振る舞えるようになっています。
コミュニティースペースとなる街の座敷空間では、主に風呂上りに地域の方々が思い思いに集まれる他、小中学生の放課後の居場所としても活用されます。また、祭りの期間には街の宴会場になります。
【入浴スペース】
浴場は脱衣所と浴室の間に建具はなく、一体的に利用できる設計であり、脱衣所に大きな吹き抜けを作ることで、浴室内の 熱気を引き込み、煙突効果による自然換気で心地よい空間となリます。またこの大きな吹き抜けは、電気で湯を沸かせるようになり、必要なくなった煙突の代わりに現在の新しい銭湯のアイコンとして継承されます。
【2Fプラン】
二階では一定時間ゆっくりと過ごすことができる居場所を設けました。ここでは、銭湯の枠を超え、地域のギャラリーとして展示する 場や、ワークショップができるスタジオ、風呂上りの息抜きの場として機能します。
緩やかな観客席では祭時に臨場あるやり回しが見れるスポットになります。
【周辺敷地との関わり】
この銭湯へは徒歩や自転車で来てもらうこと基本とし、それ以外は駐車場・駅やバス停から歩いて来てもらうこととししました。た。せっかくに周辺環境を楽しみながら、お風呂への期待感を高めてもらい、入浴という行為で共有した時間や空間を経て、屋外の商業集積の多い通りにも時間や空間の共有を促していきます。
【この地に銭湯を設計しようと思った理由】
この地域の人たちは、老若男女わけ へだてなく年に一度の祭りに何らかの形で参加し、祭りが終わると、 その瞬間から来年に向かって動きだすので、1年を通して町内の人たちが集まる機会が多く、寄合後に銭湯に行く風景がありました。
このようは背景を持つ町だからこそ、まちの接点となる会館や児童館のようなコミュニティスペース を銭湯に組み込む事で、再びこの銭湯が地元の人たちの日常の空間になることを願い、設計しました。
#神戸芸術工科大学
環境デザイン学科2020卒業生
#卒業設計
#銭湯
#公衆浴場浴場
instagram
instagram.com/...
Негізгі бет 【卒業設計】今後の地域銭湯のあり方。
Пікірлер: 5