兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを告発した元幹部が死亡した問題。12日、側近である副知事が辞職する意向を示しました。
(兵庫県・片山安孝副知事)
「大変申し訳ない。なんで知事を支えられなかったのですね、悔しくてしゃあないですよ。自分の能力がなかったと、このように思っております」
「今の状況では、特別職の誰かが責任をとらなければならない事態であるというのが私の強い信念。私は知事のかわりに辞めるのではなく、副知事としての責任を取って辞める」
引き金となったのは今年3月、西播磨県民局長だった男性職員による内部告発です。
(元県民局長による告発文書)
「知事のパワハラは職員の限界を超え、あちこちから悲鳴が聞こえてくる」
「例えば、出張先の施設のエントランスが自動車進入禁止のため、20m程手前で公用車を降りて歩かされただけで、出迎えた職員・関係者怒鳴り散らし…」
文書には斎藤知事の「職員へのパワハラ」や「贈答品のおねだり」など、7つの疑惑が書かれていました。
しかし…
(兵庫県・斎藤元彦知事 3月の定例会見)
「当該内容の文書には、事実無根の内容が多々含まれている。しかも業務時間中に嘘八百含めて文書を作って流す行為は、公務員として失格」
斎藤知事は強い言葉で猛反論。
県は内部調査を行い、「核心的な部分が事実ではない」「知事への誹謗中傷にあたる」として、最終的に元局長は停職3カ月の懲戒処分となります。
ところが、この処分をきっかけに事態は大きく動き出します。兵庫県議会は告発文の真偽を調べるため、議会が強い調査権限をもつ百条委員会を設置しました。
ただこの決定をめぐり、片山副知事は県議会最大会派の自民党に、自分の辞職と引きかえに百条委員会設置を提案しないよう求めました。
「越権行為」との指摘もある中、その頃から辞職の意向を固めていたという片山副知事。斎藤知事にも11日までに合わせて5回、共に辞職するよう進言したといいます。
(兵庫県・片山安孝副知事)
「『知事も一緒に退職するお考えはありませんか?』と申し上げた。知事はかねてから言っていたとおり、『自分は選挙で県民の負託をうけた身なので、任期を全うして頑張りたい』という返事があった。これは知事の判断、私としては尊重したい」
一連の問題との関連性はまだ明らかになっていませんが7日夜に亡くなっているのが見つかった元局長については…
(Q県の対応で、こうしておけばよかったのということは?)
「私の想定を上回る展開になったということについて、十分に対応できなかったことが悔やまれる。初動について、基本的には人事管理上の通常の動きだと考えていたということだったと思う。大きな問題になるということは、我々特別職がもっとよく認識するべきだった」
片山副知事は12日の会見で、斎藤知事について2つ課題を挙げています。1つ目が「コミュニケーション能力」。知事となって約3年となりますが、「職員との関係がまだまだ薄い」と指摘しています。2つ目は、「初期対応のまずさ」。斎藤知事の“嘘八百”という発言について、「違和感があった。せめて、すぐに謝っていたらよかった」としています。
Негізгі бет 【斎藤知事に5度辞職を進言も受け入れられず】辞職表明の兵庫・片山副知事 パワハラ告発の元県幹部職員死亡巡り引責
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