80年ぐらい前の品物とお聞きしましたが。
80年前というと第二次世界大戦の真っ最中で、鉄製品は軍に召し上げられていて物資不足でハサミなんか作ってたのかわかりません。戦後もしばらくは物資不足が続いたと思われるので、もう少し前の戦前に作られたものかもしれません。
「総火造り」というのは、鋏の柄の部分もハンマーで叩いて鍛造した製品のことを言います。
現代のほとんどの裁ち鋏は、手造りの製品であっても、柄の部分は鋳型で作っていて、それを鍛造した刃の部分と接合して作られています。
古い総火造りの鋏はうちに何本かあるのですが、これは形が現代の裁ち鋏とそっくりで、非常にきれいに作られています。よく観察しないと総火造りなのか判断できませんでした。
裁ち鋏の製造会社は廃業してしまったところが多く、銘を見てもどこの誰が作ったものかわからないものが多いのです。
しかし裁ち鋏を日本で初めて作りはじめた弥吉(吉田弥十郎)から続く東鋏と言われる弟子の系譜は記録が残されていて、さらに庄三郎は現在でも大手の高級裁ち鋏製造会社として有名なので、庄三郎の古い手打ちの裁ち鋏で、さらに程度の良いもの、ということになると、今でもヤフオクに出したら何万円かで買う人がいるかもしれません。あと50年ぐらい経ったら完全な骨董品扱いになりそうです。
Негізгі бет 庄三郎作の裁ち鋏。古い総火造りの製品。@TOGITOGI動画
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