まず、こちらの二つの図形を見比べてみて下さい。左の正六角形のほうが右の図形より「対称である」あるいは「対称性が高い」ことは明らかでしょう。慶應大学理工学部数理科学科 井関研究室では、こういった図形や空間の持つ対称性に関係する幾何学についての研究を行っています。
Q. "元々図形の対称性というのを測る時に、その図形の形を変えないような、そういう変換がどれだけあるかという、その変換がたくさんあれば対称性が高い。少なければ対称性が低いという風にいえるわけですけど、その図研の形を保つような変換というのは、実は数学的には群という構造を持つ、数学的な群という対象になります。そこでその群のほうを見て、その空間の対称性を理解するというのが、大雑把にいったら対称性の幾何学という風にいえるのではないかと思います"
群の合同変換の数は、多角形や円になるともっと複雑になっていきます。このような図形の対称性も、この図形を不変にする合同変換からなる群により記述されます。このパターンは「ユークリッド平面の正三角形によるタイリング」と呼ばれています。
Q. "ひとつ三角形を選んで、あとは三角形の辺を含めた直線をとってきてその直線に関する裏返しですね。これを繰り返し、繰り返し施す、と。その様子はこんな感じで最初にこういう風にここの変換に関してひっくり返してここが出てくる訳ですけど今度次にここに関する変換をするとここに二つあったのが全部こうなって四つ出てくる訳です。これを繰り返していくともっと増えていく。これを何度も繰り返していくとどんどん三角形が増えていって最後は無限回やらないといけないですけど平面全体が埋め尽くされる、と言う具合になります"
Q. "最近ではある群がある空間に非常に良い作用をするのだけれども、ほんの少しでも空間を変えてしまうと、非自明な作用を持たないような現象、剛性というのですが、そういう現象、そういった性質を持つような群がたくさんあるというのが知られて来てまして、そういう群をたくさん見つけるとか、或いはそういう現象をたくさん見つけるという事を今、研究しています"
これからも剛性現象を引き起こす幾何学的な要因が何であるかを解き明かすことを目標に、対称性の幾何学の研究を進めていく井関研究室。数学や物理学全般にわたって基礎的な枠組みを与えているこれらの研究に、大きく寄与していきます。
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