Ugetsu Monogatari (雨月物語, Tales of Moonlight and Rain) is a collection of nine supernatural tales first published in 1776. It is the best known work of Japanese author Ueda Akinari.
Largely adapted from traditional Japanese and Chinese ghost stories, the collection is among the most important works of Edo period (1603-1867) and kaidan literature, and is considered a predecessor of the yomihon genre.
Aozuki (青頭巾, The Blue Hood)
In Aozukin, a traveling Buddhist priest visits a village where he learns that the local priest has become a cannibalistic demon, having gone insane after the death of his young male lover and eaten the lover's body. The demon is now terrorizing the village. The priest confronts the demon, placing a blue priest's hood on its head in order to save it through religious salvation.
上田秋成の「雨月物語」より、青頭巾を #やさしい日本語 #SimpleJapanese でリライトしました。
「江月照松風吹、永夜清宵何所為」
秋の澄んだ月は川の水を照らし、松を吹く風は爽やかである。
この永い夜、清らかな宵の景色は、何のためにあるのか。
The clear autumn moon illuminates the river water and the wind blowing through the pines is refreshing.
What is the purpose of this long night, this clear evening view?
この二句は証道歌の第103句、104句です。 証道歌は唐の永嘉大師(曹同宗開祖慧能の弟子。玄覚)の作成した詩一巻で禅の本旨を七言の166句から成ります。 禅宗ではこれを尊重して、朝夕提唱する聞いた事がありますが、事実を確認していません。
二句の問題の真意は、自然の風物を述べることにより、狭い自己を脱却せしめ、無心無我の境地に置いて、 仏道を発見させようとしたものか。
すぐに、解釈、解決できるものではなく、むしろ解釈を捨て、自然に帰する事が求められているのかもしれません。
曹洞宗大中寺(栃木県)
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スクリプトー-----------------
昔、立派な禅師がいました。子どものころからいろいろな寺へ行って修行を続けていました。ある年の夏、北の霊場へ行く途中で日が暮れました。近くの村の大きい家へ行って、言いました。
「すみません。今晩、泊めてください」
すると、禅師を見た人はみんな「鬼が来た」と言って逃げました。家の主人が出てきて、禅師の顔をよく見ました。
「ああ、あなたは鬼じゃありませんね。どうぞ入ってください」
そう言って、主人は禅師をもてなしました。
「あのう…この村には、鬼が来るんですか」
「ああ、すみません。村の者たちが失礼なことを」
「いいえ、それはかまいません。鬼のことを話してれませんか」
「実は...」主人は禅師に事情を話しました。「近くの山に寺があって、そこの住職は立派な方だったんですが…。
去年の春、遠くの寺へ100日くらい説法に行って、12歳くらいの男の子を連れて帰りました。住職の世話係だと言っていました。とても美しい子で、住職はその子をずっとそばにおいて、手を握ったり抱いたりしていました。だんだん住職の務めがおろそかになりました。
今年の春、その男の子が病気になって、死にました。住職はとても悲しんで、埋葬もしないで死体の手を握ったり抱いたりしていました。それがだんだんひどくなって、とうとう住職はその死体の肉を食べはじめました。寺の人たちは『住職が鬼になった』と言って逃げました。
そのころから住職は毎晩山を下りて、墓へ行って新しい死体を食べています。誰も止めることができません。みんな恐れています。それで、みんなあなたを見て、鬼になった住職が来たと思ったんです」
「そうですか」禅師はため息を吐きました。
「その住職は、まじめな人だったんですね。まじめな人は、道が正しかったら立派な人になりますが、道を間違えたら鬼になります。その男の子を連れて帰らなかったら、住職はきっと今も立派な僧だったでしょう。私が、正しい道に戻してあげましょう」
禅師は次の日の夕方、その寺へ行きました。荒れた門をくぐって、錫杖を鳴らしました。
「すみません。今夜一晩、泊めてください」
返事がありません。
「誰か、いませんか。すみません」
大きい声で何度も言うと、やっと住職が出てきました。青白い顔で、とても痩せています。
「どなたですか。ここに食べ物はありません。暗くなる前に村へ行ってください」
「でも、もうこんなに暗いです。夜道は危ない。どうか、この寺に泊めてください」
「ここも安全じゃありませんが…。好きにしてください」
それで、禅師は寺に入りました。住職は自分の部屋へ行きました。禅師は本堂に入って座りました。きれいな月夜でした。近くの川の音だけが聞こえていました。
真夜中、住職が部屋から出て、本堂へ来ました。何かを探しています。「禅師殿、禅師殿」怖ろしい声で何度も呼びました。禅師は静かに座っていました。住職は他の部屋へ行ったり庭へ出たりして、何度も近くを通りましたが、禅師の存在に気がつきませんでした。やがて住職は疲れて倒れました。
朝になりました。住職は夢から覚めたように辺りを見回して、ようやく禅師を見つけました。
「もしかして、ずっとそこにいましたか」
「はい。私はずっとここに座って、あなたを見ていました」
「ああ、恥ずかしい」住職は頭を垂れました。「あなたは本当に仏に守られています。鬼になった私には、あなたが見えませんでした」
「そうですか」禅師は言いました。「村の人たちが困っています。私はあなたを救いに来ました」
「どうか私を救ってください。正しい道を教えてください」
住職が言いました。それで、禅師は自分の青い頭巾を住職にかぶせて言いました。
「江月照松風吹、永夜清宵何所為。これは禅の教えです。この意味を考えてください。意味がわかったとき、あなたは正しい道を見つけることができるでしょう」
住職は庭の石の上で座禅を組んで、禅師が教えた言葉を繰り返しました。「江月照松風吹、永夜清宵何所為…」
禅師は山を下りて、北の霊場へ行きました。
一年後、禅師はまたその村を通りました。同じ家で宿を求めて、住職のことを聞きました。
「ありがとうございました、禅師様。あの日から鬼は来なくなりました。でもみんなまだ怖くて、山へ行きません。住職のことは誰も知りません」
「そうですか。もし死んでいたら、正しい道を見つけて成仏したのでしょう。もし生きていたら、私の弟子です。確かめなければなりません」
次の日、禅師は寺へ行きました。前に来たときより草が伸びて、建物は倒れて苔むしていました。庭の石の上を見ると、青い頭巾をかぶった住職が、最後に見たときと同じ姿勢でそこにいました。痩せて、髪も髭も長くなっていましたが、小さい声でつぶやいていました。「江月照松風吹、永夜清宵何所為」
禅師は錫杖を持ち直しました。「何所為。そうです。あるがままを受け入れて、執着を捨てなさい」
そう言って、錫杖で住職の頭を打ちました。すると、住職の体は一瞬で溶けて消えました。石の上に、青い頭巾と骨だけが残りました。住職はこのとき、ようやく執着から解放されて、成仏できたのです。
村の人々は集まって寺を直して、この立派な禅師を新しい住職として迎えました。
その寺は今でも、禅寺として崇拝されています。
ー----------------おわり
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