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□注釈と引用
*1 とはいえ、両者の思想は互いに影響を受けておらず、独立したものだと考えられています。
*2 登場人物の「意識」を描く際、注釈によって説明するのではなく、連続した移ろいの一部として表現する手法のことを「意識の流れ」と呼びます。
*3 1885年、彼が43歳の時にハーバード大学の哲学教授になります。彼の元ではジョージ・ハーバート・ミードなども学んだとされています。
*4 イギリスの数学者・哲学者。ハーマン・グラスマンの業績を基にして幾何代数における「クリフォード代数」というものを導入した。ロンドン大学の数学と力学の教授。
*5 とはいえ、ジェームズはクリフォードの主張を「科学的方法論においては支持できる」と考えていたようです。私個人としては、科学的方法論においても「いかなる信念も前提ありで許されて」良いのではないかと思います。
*6 もちろん過去の哲学者たちの「信念」は一つの「真理」ではあります。
*7 ジェイムズは、プラグマティズム的な思想を発展させた上で「多元的宇宙論」という、世界が信念のネットワークで複雑に絡み合っているようなモデルを提唱しました。彼のことを徹底的に批判していたラッセルですが、後年「論理的原子論」として自身の哲学をまとめようとした際、世界と心の関係を説明するために、ジェイムズの「多元的宇宙論」と非常に似た解釈を用いていました。そういう意味で、ラッセルにとってもプラグマティズムの影響は(良い意味で)大きかったものと思われます。
*8 デューイの貢献といえば、プラグマティズムに対するそれよりも、機能主義心理学に対するものを思い浮かべる人の方が多いかもしれません。彼は1896年に「心理学における反射弓の概念(The Reflex Arc Concept in Psychology)」という論文を発表し、刺激と反応の体系を明らかにしました。同年、実験学校を作り(のちのシカゴ大学付属実験学校)機能主義心理学におけるさまざまなデータを収集しました。この学校は後に「デューイスクール」と呼ばれ、彼の教育者としての思想を継承しました。
*9 この間、1934年に『経験としての芸術』『誰でもの信仰』などを発表。1935年には『自由主義と社会的行動』を発表。これらの著作で提示された実験主義的な思想は、1937年の『論理学:探究の理論』で体系化されます。一連の思想の変移は、同時期に実行されたニューディール政策に対応したものであったとされています。
*10 探究とは、不確定な状況を、確定した状況に、すなわちもとの状況の諸要素を一つの統一された全体に変えてしまうほど、状況を構成している区別や関係が確定した状況に、コントロールされ方向づけられた仕方で転化させることである
論理学ー探究の理論 (世界の名著 59巻 491)
□参考文献
プラグマティズム古典集成――パース、ジェイムズ、デューイ
amzn.to/3RV5MTC
プラグマティズム入門 (ちくま新書)
amzn.to/422NggC
アメリカ哲学入門 (現代プラグマティズム叢書)
amzn.to/48P0pfK
真理・政治・道徳―プラグマティズムと熟議
amzn.to/491vjl3
◻︎プラグマティズムシリーズ
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