*本映像の狙い*
昨今、KZitemやブログ等で間違ったヒグマ対応や対策を講じている人が多いことに最近、大きな懸念を抱いています。
ヒグマによって亡くなられている方々の対応方法がどうだったのかは死人に口なし、正確には分かりませんが、死亡に至る人身事故、人身被害の事故概要を読み解いていくと一般的な熊対策(最低限熊鈴、ラジオなどの鳴り物の携行)をしていなかったり、他にも不審な点が挙げられ、その原因として現在世の中に出回っている玄人ぶった有識者たちの間違ったヒグマ対応や対策をそのまま信じてしまい、逆効果となる行動をしている可能性が高いことを疑わざるを得ません。
このことは専門家によっても指摘がなされています。
本映像を観ていただき、間違った熊対策や行動をしないように、そして、不運にも出遭ってしまった場合には冷静に対応できるようにしていただきたいと思います。
2023年11月3日追記:
現時点で分かっていることを書き記します。2023年10月31日、北海道福島町にある大千軒岳(だいせんげんだけ)にて、登山者3人がヒグマに襲われる人身事故が起きました。登山者3人は大声、爆竹、ナイフ(刃渡り5cmの山菜採りナイフ)でヒグマの目元、首を刺すなどしてこれを撃退(ナイフが首に刺さったまま)、軽傷、自力で下山し、警察に通報(3人は消防隊員でした)。この通報を受けて警察およびハンターで撃退されたヒグマを捜索したところ、ヘリにて発見。そのヒグマは首の傷が致命傷となり絶命しておりました。また、3人が襲われた日から2日前の29日に遭難された20代男性が10m側でヒグマに喰われた状態(ヒグマにより土がかけられていたことから食料と見なされていました。"食害"と言います)で遺体となって発見されました。この20代男性は29日に下山しなかったことから捜索願いが出されていました。大千軒岳は約6時間半で日帰り登山ができる山であり、泊りがけで登る方はいません(テント場や避難小屋などはない)。
ネット上のニュース記事、XなどのSNS上では情報の錯綜が起きています。
時系列から読み取れるのは、29日に20代男性が登山道上で該当のヒグマ(体長1m50cm)と遭遇。熊鈴、笛など音を鳴らす熊対策を怠っていたのか急接近状態で出遭ってしまい、接触、ヒグマから致命傷に至る攻撃を受けて死亡。その遺体を登山道からやや外れたところで該当のヒグマは食害を始める。土をかけて土饅頭を作る。
20代男性が29日に自宅に戻らなかったことから翌日、家族から捜索願いが出される。30日、見つからず。
31日、消防隊員の3名が登山中、後ろ手に該当のヒグマが現れ、向かってきたので大声を出して追い払い行為、爆竹を鳴らして追い払い行為をするものの突進されて、1人がそれを避けようとして斜面を転落、1人が襲われる。残る1人が蹴るなどするものの引く様子がなく、山菜採り用の刃渡り5cmのナイフで該当のヒグマの目元、首を刺す。これに怯んだ該当のヒグマは逃げる。消防隊員の3名は熊鈴、笛を装備しており、熊対策をしていた。
該当のヒグマは人間の気配が近づいてきて、自分の獲物(遺体)が盗られると思い、獲物(遺体)を守るために消防隊員3名に立ち向かったと見られる。
そのため、親子熊の母熊であり、子熊を守ろうとした、というわけではない(該当のヒグマは単独のヒグマ)。
爆竹が追い払いの有効打にならなかったのは自分の獲物を守るための必死の行動であったためで、そのような特殊な状態の個体を除いて、爆竹には一定の効果があるので携行を推奨する。
消防隊員が爆竹を携行していたのは一般的な熊対策として実は素晴らしいことでした。近くに寄って来るほとんどのヒグマはこれで撃退、忌避ができます。また、熊スプレーもあれば完璧でした。この場合、熊スプレーを噴射すれば高い確率で撃退ができたでしょう。
20代男性のご家族にお悔やみ申し上げます。
亡くなられた20代男性は熊対策について、出遭ったときの対処法について"一体、何を参考にしていたのか?"これから判明することだと思いますのでそれまで言及は控えておきます。
↓以下は熊対策を怠っていたのではないか?と思われる直近の不審な人身被害、人身事故の事例↓
・2021年7月北海道紋別郡滝上町の浮島湿原へ向かう林道(正規ルートではない)にて69歳女性(神奈川県)が親子熊(母熊)に襲われて亡くなったと思われる人身事故においては、"熊鈴などの鳴り物の携行無し"ということが分かっており、熊鈴、ラジオ、笛などの鳴り物で未然に出遭いを防ぐ、または熊スプレーを携帯し、使用することができれば助かったであろうことが指摘されている。
・2023年5月14日北海道雨竜郡幌加内町の朱鞠内湖東部ナマコ沢にて54歳男性(北海道)が雄の若い熊に襲われて亡くなった人身事故においては、"熊鈴などの鳴り物の携行"が確認されていない。「ベテランの釣り人だった」という知り合いの証言があることから一般的な熊対策はしていたと考えられるが、熊鈴などの鳴り物の携行が確認されていないことと熊スプレーの携行と使用はあったのかがいまだに疑問として残る。ここでは5月9日から人を恐れない様子のヒグマが度々目撃されていたことから、熊鈴などの鳴り物の効果が薄かったことが指摘できるが、その場合でも近くに来た時点での爆竹の使用、熊スプレーの使用をしていれば助かった事例なのは間違いないだろう。
*本映像の出遭いについて*
・ハンターとしての考え~自分が熊鈴を携行しているものの付けていないのはハンターとしての素質を磨くためであり(獲物の気配に敏感になるため、先に見つけられるようになるため)、視聴者の方でハンターを目指して真似をするのであれば、最低限の撃退道具として鉈か熊スプレーを携帯してください。僕も熊鈴を意識して外すようになってからは鉈や刃渡りのあるナイフを携帯していました(今現在は鉈ではなく、刃渡りのあるナイフと熊スプレーを携行)。
ハンターとしては熊に気づかれる前に先に見つけることが出来たのと、冷静にカメラの電源を一度切り、熊スプレーの準備、木に身を寄せるなどの安全確保をした上で再度、カメラを回すことができたので(狩猟中でカメラが銃であれば安全かつ確実に獲れただろうシチュエーション)行動として100点となります。
・一般人としての考え~近距離遭遇しないための対策として笛を鳴らしていたが、最後に鳴らしたのは8分前だったため、5分毎に一度鳴らしていたら川原にいるこちらの存在を事前に知らせることが出来たでしょう。見渡しの悪い場所であれば1分に一度は鳴らすと効果が高いです。本映像の場所においては見渡しの良い川原が多く、林までは距離があり、5分毎に一度でも効果が十分にあります。
熊鈴やラジオを鳴らしていれば水汲みやキノコ撮影の際にも鳴っていたので事前に回避できた事例でしたので、やはり一般人の方は"鳴り物の携行をするべき"だと思う事例でした。
*気になった他チャンネルさんの動画*
• 実録!ヒグマが至近距離に……その時どうする?
コメント欄に僕のコメントと他視聴者さんの疑問に対しての返信を残しております。ヒグマのいる山に入る際には役に立つ話をしているので気になる方は閲覧してください。
最初にはっきり言いますが、出演者の専門家なる人物の対応は最初から間違っています。
対応した専門家なる人物の所属する『流域の自然を考えるネットワーク』について少し調べたところ、ヒグマの保護を謳う団体のようです。そのような方々の対応がこれか?と思わざるを得ない動画の内容です。具体的には、
1.「写真撮影を優先していること」→後ろの撮影者をも危険にさらしている。
2.「タヌキを助ける必要はなかったこと」→自然界への無意味な介入、エゴであり、人慣れ個体を作る要因にもなり得た。この場合はヒグマとタヌキのいる岸辺の反対側の岸辺、林に背中を向けずにゆっくり移動して、斜面を上がって太めの木を盾にするべき(撮影するのであればそれから)。
3.「追い払ったつもりで何度も背中を向けていること」→背中を向けた瞬間に若熊は向かってきており、石の投擲の追い払いの知識はあってもヒグマの行動、考えていることをまったく読めていない。
上記1~3の専門家なる人物の行動はすべて間違いですので観る際はその点、十分にお気をつけください。
1については「不必要に近づかない」、2については「介入せず安全確保を優先する」、3については「背中を向けず目を離さない」ということになります。
大声と体を大きく見せることは有効ですが、タヌキを追い回し(狩りではなく遊び、戯れ行為)、興奮状態であった若熊に対しては逆効果になり得ます。若熊の方も一度は離れますがこちらが背中を向けて目線を外した隙を見て挑戦的にしつこく何度も近づくようになっていますからね。さらに若熊に常に"上"を取られていたのも若熊が"強気になる"原因の1つでした。
ちなみにどうしようもなくなった際には石の投擲は有効となります(そもそも、最初の対応を間違っていなければこんなことにはならなかったんですが)。
また、爆竹や熊スプレーを使用すれば高い確率で撃退できる個体でもありました(専門家なる人物ということですが撃退道具を持ってなかった?)。
釣り人の方はこの動画を観て参考にしてしまわないよう、対応を間違わないようにくれぐれもご注意ください。今年、他の釣り人のチャンネルさんでも撮影を優先するような動画が見られました。
• 【ヒグマ】渓流釣り中にヒグマとニアミス遭遇…...
対岸とはいえ、盾に出来る木を探さずに観察と称して"撮影ポイントを求めて探しに行っている、近づいて行っている"ようにも見えます(ヒグマが見えた方向に向かって行っているため、距離が縮まっている)。正解の動きとして対岸に渡った後は斜面を上がり(上を取る、視界も広がる)、太めの木を盾にして動かずに5分以上待ち、ヒグマが見えるまで待つべきでした。
• 登山中に熊と遭遇した体験談とその対処について
コメント一件残しています。閲覧してください。それ以外に何も言うことはありません。しいて言うなら本州から憧れの北海道に登山や湿原巡りに来られて、一般的な熊対策をせずに不幸にもヒグマに襲われて亡くなられている方に"何を参考にしたか?"と聞いてみたいです。
↓クマにあったらどうするか↓
• クマにあったらどうするか?
• 命知らずのハンターが銃なしでヒグマを追ったら...
↓有効な熊除け道具の紹介↓
• 熊鈴どれがいい?16個の熊鈴を鳴らしてみた
『熊鈴どれがいい?16個の熊鈴を鳴らしてみた』
• 熊スプレーの実際を知ろう~10,000円以下...
『熊スプレーの実際を知ろう~10,000円以下の熊スプレー5種類の紹介と試射~』
• 車から使うのはNG?爆竹と熊おどし
『車から使うのはNG?爆竹と熊おどし』
#すずしん工房 #ヒグマ #襲われる
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