山下任由(たかゆき)- 長崎県対馬市厳原町豆酘
【かつぎ漁(潜水漁)】(In dive fishing)
対馬では、曲(まがり)地区に女性の海女がいる他は、海士(かいし)と呼ばれる男性がかつぎを行う。漁期は3〜9月の約半年間で、9〜16時までの操業規制がある。かつては鮑も多く獲れた磯場だが、磯焼けが進行しサザエが主な水揚げとなっている。一日平均60〜80kg、多いときには100kgの水揚げもある。
豆酘の山下さんは、この地区でもトップクラスの水揚げを誇る海士であり、母校である東京海洋大学が縁で知り合った。5mmのウェットスーツに度付きレンズが圧着された特注の水中眼鏡を装着し、9時半に神崎を望む浅藻沖で操業を開始した。一度大きく息を吸い込み大きく吐く、更に大きく吸い込むと、ゆっくりとアンカーで海底に固定されたロープを手繰り潜っていく。海底では迷う事なく水平移動し、両手に挟み込まれた大粒のサザエは多いときで8個、あっという間に網かごがサザエで溢れる。平均潜水時間は1分15秒、無駄のない一定のペースで漁を繰り返す。
全国でもトップクラスの実力をもつ対馬の海士達はかつて全国各地へ出稼ぎし、20〜30mもの深場にも潜っていた。海女さんが注目を浴びるが、世界的にみても海女がいるのは日本や韓国とごく限られており、圧倒的に海士と呼ばれる屈強な男達の世界である。日本では沖縄の追い込み漁等を除き、一般的にスクーバを使用しての漁は禁止されている。伝統的な潜水漁法や厳密な漁期の設定は、乱獲を防ぎ資源を守る役割を果たしている。
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