『登山しないサバイバリストが行く登山』
• 【旭岳】登山しないサバイバリストが行く旭岳・裾合平
2024年6月9日追記:
EDの写真で白く小さな花をユリワサビと表記しておりますが、正しくはエゾワサビです。後から観返して、葉を見て気づきました。失礼いたしました。
◆今回の行程について
登り2時間40分、下り1時間20分の計4時間。
700m尾根頭(地図上では90度右に折れる展望台)までの階段含む登りがとにかく長く感じますが、休み休み花を見て登りましょう。
登りのキツさは塩谷丸山の1.5倍くらいです。家族連れでお子さんも登っておられました。切り立った尾根筋がいくつかあるのでそういった場所では手を離さないように。
700m尾根頭後にコブが1つあり、それを越えると842mピーク(Cコース分岐)がはっきり見えてきます。
尾根筋歩きで一度下った後、最後の登り、また、何度も階段が続きます。右手にピンネシリ、隈根尻山が見えてきたら山頂はもうすぐです。
Aコース上の避難小屋を利用することは滅多に無いかと思いますが、突然の強風だったり、スコールのような大雨が降り出した際には利用できるでしょう。北海道夏山ガイドによると避難小屋に水場や寝具は無いとのことですので最低限+500mlの水や防寒にもなる雨具、一枚でもいいのでやや厚手のインナーなどをザックに入れておきましょう。
Cコース下りについて。
CコースはBコースよりは急ではありませんが階段は多いので駆け下りようとすると踏み外したり、引っかかったりして危険です。Cコース、Bコースともに階段の幅は狭いため、下りる際は足を斜めに置く必要があります。
安全に下山を考えるならやはりストックがあった方が良いでしょう。ストック使用率は7割以上と高かったです。
植生はBコースとほぼ同じでエゾヒメギフチョウは多く見られました。
展望はしばらく無く、風を遮る林が多いこととカタクリ、ミヤマスミレ、オクエゾサイシンがよく見られたからだと思います。Bコースよりもやや豊かな植生でした。
都合上、EDに写真を掲載しませんでしたが、登山前に10分でも時間があれば、案内所にお立ち寄りください。春、初夏、夏、秋に見られる花の一覧と写真があり、スマホ等で撮影しておけば登山道上で花を同定する際の助けになるでしょう。
案内所の横の自販機のコーラ500mlは200円。高山価格。
◆道民の森について
全国最大規模の森林総合利用施設。森林学習センター、デイキャンプ場、林間キャンプ場、コテージ、湿生植物園、治山の森など。
遊歩道が多く、色々な散策コースが設定されています。遊歩道から行ける低山の坊主山412m、タヌキ山423mもあり、本格的な登山が厳しい方はこちらをどうぞ。余力がある方は本峰下山後にこの2山も制覇するようです。
家族、お子さん連れが多かったです。札幌近郊で行ったことがない方はぜひ、訪れてみてください。とても心地の良い場所です。
◆独自花百選について
既存の日本百名山、花の百名山にとらわれて、その他の1つ1つの山の固有の花や、珍しめの花、その山ならではの特徴、良いところを見落としたくないという思いから独自に百選を定めていくシリーズです。花だけではなく、その他の特徴も紹介していきます。
今回は5月初旬からのエゾエンゴサク、カタクリ、オクエゾサイシン、そしてエゾヒメギフチョウでした。
オクエゾサイシンのサイシンは漢字で細辛、茎が辛いことから付けられた名であり、生薬です。ウスバサイシンと同様に漢方として扱われます(自分は今回、噛んで辛味を確かめてはいません)。
エゾヒメギフチョウの発生は4月下旬、登山口周辺から始まり、登山道稜線で5月中下旬のようです。僕が今回、見たいくつかの個体は羽が擦り切れているものが多く、発生してから時間が経っていたのが伺えました。色もやや抜け気味でした。
道北の上川町や愛別町では5月下旬でもエゾエンゴサク、カタクリ、オクエゾサイシンの条件が揃っていれば見られ、最も遅く見られるところは知床半島で5月下旬から発生し、6月に見られるそうです。
エゾヒメギフチョウは"春の舞姫"や"春の女神"と呼ばれ、オクエゾサイシンの葉裏に産み付ける卵はその見た目の美しさから"春の真珠"と呼ばれます。
"春の女神"はスプリング・エフェメラルとも訳されます。
エゾエンゴサク、カタクリなどの春にしかその姿を現さない花々(初夏には茎葉も消える)のことをスプリング・エフェメラル"儚い春の花"と呼びますが、その"儚い春の花"に依存している蝶々などの虫も同時にスプリング・エフェメラルと呼ぶわけですね。
ちなみに蝶々の数え方は匹ではなく、頭が正式です。
◆ヒグマ対策について
ヒグマの痕跡、気配はありませんでしたが、9割以上が熊鈴携行、複数行動でした。熊スプレーを携行されている登山者もおりました。
ほぼ毎年、ヒグマが目撃されている山ではあるので一般的な熊対策は怠らないようお願いいたします。
実際にBコースおよびCコースを歩いてみて感じたのは、BコースおよびCコースの地形上、コース半分より上の標高でヒグマが通りかかることはかなり稀であり、出没が顕著だとすると3つのコース上、一番なだらかなAコースかなと思われます。調べたところ、昨年2023年7月、8月にはAコースでのヒグマ目撃があったとのことでした。
道民の森に入ったのは登山のためもあり、今回が初めてですが、当別町は昔から釣りや山菜採りで訪れる場所であり、過去に投稿した映像の中には実は当別川の釣りが映っていたりします。
その頃からこの周辺はよく知っていますが、ヒグマの痕跡は普通にある場所です。
一般的な熊対策は必須です。
使用音源:
「Wandering」石屋
dova-s.jp/
DOVAーSYNDROME
「Snowy_Village」
PeriTune(ペリチューン)
peritune.com/
Негізгі бет Тәжірибелік нұсқаулар және стиль 春の舞姫舞う稜線!神威尻山~もっとも神の名にふさわしい山~【登山しないサバイバリスト】
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