鈴ヶ森の刑場は八百屋お七が処刑された場所です。
【八百屋お七】 • Learn Japanese Through...
Tōkaidōchū Hizakurige (東海道中膝栗毛), abbreviated as Hizakurige and known in translation as Shank's Mare, is a comic picaresque novel (kokkeibon) written by Jippensha Ikku (十返舎一九, 1765-1831) about the misadventures of two travelers on the Tōkaidō, the main road between Kyoto and Edo during the Edo period.
The two main characters, traveling from Edo to Kyoto on their pilgrimage to Ise Grand Shrine, are called Yajirobē (彌次郎兵衛) and Kitahachi (喜多八). Hizakurige is comic novel that also provides information and anecdotes regarding various regions along the Tōkaidō. Tourism was booming during the Edo Period, when this was written. This work is one of many guidebooks that proliferated, to whet the public's appetite for sight-seeing.
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スクリプトー----------
弥次さんと喜多さんは、手形 (パスポート) や薬などを準備して、弥次さんの家から一緒に出発しました。持ち物は少なかったですが、借金はたくさんおいていきました。
「借金で困って駆け落ちするみたいだね」
「弥二さん、借金のことはもう忘れましょう」
「金貸しも忘れてくれるかな」二人は笑いました。
やがて鈴ヶ森に着きました。むかし刑場があったところです。
「むかしは罪人の首に鈴をつけた。それが森だというのだから、恐ろしい地名だね」
それから、多摩川を渡りました。
奈良茶飯が有名な店で昼ご飯を食べました。奈良の名物を真似した料理です。
「弥次さん、見てよ、あの給仕女。去年は痩せていたけど、今は太っている。結婚したのかな」
「つまらないことを言わないで、はやく食べましょう」
食べて終わって、お金を払っていると、遠くから大名行列が来ました。近くにいる人は被っているものを取って、道の端で土下座をしなければなりません。二人は奈良茶飯の店で、その行列が通り過ぎるまで待ちました。
「ほら見て喜多さん、前のほうで荷物を持っている人たち。いいお尻だねぇ」
「ねえ、殿様もいい男だよ。女中たちがみんな言い寄っているんだろうね」
「ああ、だから殿様の槍はいつも上を向いているんだな。
さあ、行列は行ってしまった。私達も行きましょう」
少し行くと、ちょうど客を降ろした馬がいて、神奈川の宿まで帰るところでした。それで二人はその馬に安く乗って、神奈川まで行きました。神奈川の飯屋の一つに、すごい美人がいました。二人はその店に入りました。
美人は魚料理を持って来ました。
「…この魚、あの美人さんが料理したのかな」
「顔がいいから料理も上手だと思ったら間違いだね。次からは気を付けましょう」
神奈川からちょっと歩くと、お伊勢参りの人に会いました。
「寄付をお願いします。あなたの分もお祈りします」
「どこから来たんですか」
「奥州の幡山です」
「行ったことがありますよ。庄屋の与太郎さんは元気ですか?」
「ああ、元気ですよ」
「あの人の奥さんは、たしか女でしたね」
「ええ、女ですよ。よく知っていますね」
「あの奥さん、下男と浮気していた。知っていましたか」
「もちろんですよ。去年駆け落ちしましたからね」
「ははは、駆け落ちしたか。おもしろいことを聞いた。よし、食べ物を買ってあげましょう」
すると、お伊勢参りの連れの男の子が来て言いました。
「僕にも食べ物を買ってくれる? おもしろい話をするよ」
「じゃ話して。おもしろかったら買ってあげる」
弥次さんが言うと、子どもは怒りました。
「食べ物が先だよ。もらってから話す」
「ははは、おもしろい。弥次さん、なにか買ってあげてよ」
喜多さんは大笑いしました。
そんな話をしていると、保土ヶ谷に着きました。
客引きがたくさんいました。客引きは、旅人の袖や腕を引っ張って、自分の宿へ無理やり連れ込む人達です。化粧が濃い客引き女が、二人の目の前で旅人の腕を引っ張りました。
「おい、放せ。手がもげる!」
「もげてもいいよ。ここに泊まって。美味しいご飯があるよ」
「ばか、手がもげたら、どうやってご飯を食べるんだ?」
「私達が食べてあげるよ」
「嫌だ、放せ!」
旅人はなんとか逃げました。次に、僧侶が来ました。
「ここに泊まって。ほら、こんなに美人がいっぱいいるよ」
「…。私は次の町まで行きます」
僧侶は客引き女の顔を見て逃げました。次に田舎者が来ました。
「ここに泊まって。安いよ」
「本当に? いくら?」
「ひとり200! 安いでしょう?」
「高い。風呂はぬるくてもいい。ご飯は6杯くらいでいい。あしたの弁当も、この箱にご飯を入れてくれたら、他は要らない。私はいい客ですよ。160でどうですか?」
「まあ図々しい! 他の宿へ行って」
弥次さんと喜多さんは、ここの宿に泊まりたくなかったから、次の町まで歩きました。
「ねえ喜多さん、私は年寄りで、あんたは若い。関係を説明するのが面倒だから、親子だと言いましょう」
「じゃあ、私は弥次さんを『お父さん』と呼ぶの? いいよ」
戸塚まで来ました。ここは客引きがいませんでした。ほとんどの宿の表に大名の名前を書いた札がありました。「さっきの大名行列、ここに泊まっているんだ」
「じゃ、どこもいっぱいかもしれないね」
弥次さんが宿の人に聞くと、相部屋しかないと答えました。
「相部屋は嫌だな」
次の宿で聞くと、そこはまだ部屋があると答えました。それで、二人はその宿に「親子です」と言って入りました。美人の女将さんが晩御飯とお酒を持ってきました。喜多さんはすぐ女将さんを口説きました。
「私と結婚してくださいよ、ねえ女将さん、いいでしょう?」
「息子、もう酔っぱらったか」
「いいかげんにしてください」女将さんは逃げました。
「ああ、お父さんがいるから失敗した。もう親子の縁を切りましょう」
喜多さんがそう言いましたから、弥次さんは呆れました。その晩は他の部屋からずっと女将さんが怒っている声が聞こえていました。
ー---------------つづく
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