They are the materials to read aloud.
日本語音読用マテリアルです。
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スクリプトーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
昔、あるところに、親切な漁師がいました。名前は、浦島太郎です。ある日、子どもたちが亀をいじめていました。太郎は、亀が可哀そうだと思いました。
「みなさん、そんなことをしてはいけませんよ」
「うるさい」
「ほら、お金をあげるから、その亀を私にください」
「じゃあ、売ってもいいよ」
太郎は子どもたちから亀を買って、海へ返してあげました。
それから数年後、魚をとっているとき、太郎は不思議な声を聞きました。
「太郎さん、太郎さん」
見ると、船の近くを亀が泳いでいます。
「私は、あなたに助けてもらった亀です。いっしょに竜宮城へ行きましょう。私に乗ってください」
太郎は亀に乗りました。亀は海の中を、下へ下へと泳ぎました。海の底に大きい建物がありました。
「太郎さん、ここは竜宮城です。さあ、入ってください」
建物の中に入ると、奥に綺麗な女の人がいました。
「私の名前は乙姫です。太郎さん、亀を助けてくれて、ありがとうございました。お礼に私のお城で、ゆっくり遊んでください」
太郎はおいしいものをたくさん食べて、お酒をたくさん飲みました。乙姫や魚たちと歌ったり踊ったりして、それから3年、楽しく過ごしました。
あるとき、両親の夢を見ました。
「お父さんやお母さんは、元気かな…」
思い出して、とても会いたくなりました。それで、乙姫に言いました。
「私はもう家へ帰りたいです」
「そうですか。残念ですが、しかたがないですね」
そう言って乙姫は、綺麗な箱を太郎に渡しました。
「この箱の中に、人の一番大事なものがあります。これをあげますが、絶対に開けてはいけませんよ」
「わかりました。絶対に開けません。いろいろとありがとうございました」
太郎はまた亀に乗って、陸へ戻りました。
太郎は陸に立って、景色を見ました。夢で見た故郷の景色です。でもよく見ると、みんな知らない人です。建物も、見たことがありません。
「変だな。3年で、こんなに変わるか…」
太郎は家へ帰りました。しかし、そこに太郎の家はありませんでした。お父さんとお母さんもいませんでした。近くを歩いている人に聞きました。
「あのう、すみません、浦島の家は、どこですか」
「浦島? そんな名前は、聞いたことがありません」
「私の家です。私はここで生まれて、3年前までここに住んでいました」
その人は、しばらく考えていました。やがて、思い出して、言いました。
「ああ、300年ぐらい前に、若い男の人が海へ魚をとりに行って、帰らなかったと聞いたことがあります。その人の名前が、たしか、浦島です」
「300年?!」
竜宮城の1年は、陸の世界の100年だったのです。太郎は悲しくなって、泣きました。もう、お父さんにもお母さんにも、乙姫にも、会うことができません。
「どうしたらいいんだ」
太郎はふと、もらった箱を思い出しました。
「この箱を開けたら、何かわかるかもしれない」
太郎は、絶対に開けないと約束しましたが、開けてしまいました。すると、すぐに紫の煙が太郎を包みました。
箱の中には、なにもありませんでした。
でも自分の手を見ると、いつの間にか、しわしわになっていました。髪も髭も真っ白でした。太郎はすっかりお爺さんになっていたのです。
「人の一番大事なもの…。そうか、寿命か」
太郎はぼんやりと海を見ました。
それから太郎がどうなったのか、誰も知りません。
おわり
Негізгі бет Let's read aloud! ⑤ Urashima Taro: 6 min
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