They are the materials to read aloud.
日本語音読用マテリアルです。
Longer video: • Learn Japanese Through...
Playlist: • Let's read aloud! / ¡L...
スクリプトーーーーーーーーーーー
昔あるところに、とてもケチな男がいました。結婚したいと思っていましたが、「結婚しても、奥さんにお金を使いたくない。御飯を食べない奥さんが欲しい」と思っていました。
ある日、若くて綺麗な女が男の家へ来ました。
「あのう、私と結婚してください」
「えっ?」
男はビックリしました。「どうして私なんですか? すみませんが、私は御飯を食べる女とは結婚しませんよ」
「大丈夫です。私は、生まれてから一度もお腹が空いたことがありません。だから、お似合いだと思います」
それで、男はその女と結婚しました。
奥さんはよく働きました。そして本当に、全然御飯を食べません。「素晴らしい奥さんだ」と男は喜びました。しかし、結婚してから十日後。家にたくさんあった食べ物が、ほとんどなくなりました。米だけじゃありません。野菜も塩も、もうほとんどありません。
「あの女が嘘をついているかもしれない。私がいないときに食べているんだ」
次の日、男は梁の上に登って奥さんを見張りました。奥さんは男が仕事に行ったと思って、料理を始めました。10人分ぐらい御飯を炊いて、おにぎりを作りました。それを見て、男は怒りました。
「やっぱり、御飯を食べないと言ったのは、嘘だった。でも、あんなにたくさん、どうするんだ…」
不思議に思っていると、奥さんは髪をおろしました。 その頭に、何か変なものがあります。よく見ると、それは大きい口でした。奥さんはその口に、次々とおにぎりを入れました。そして、10人分の料理を頭の口で全部食べてしまいいました。男は怖くなりました。
「この女は、人間じゃない。化け物だ」
男は家から出ると、仕事から帰ったふりをしました。
「ただいま」
「おかえりなさい。早かったですね。今から晩御飯を作ります」
「いや、作らなくてもいい。すみませんが、離婚してください」
「えっ?」
奥さんは泣きました。
「あなたが離婚したいなら、私はいつでも出ていきます。最後に一つお願いがあります。あの大きい桶をください」
「あの桶を? いいですよ」
「でも、あの桶は穴が開いています。私がもらう前に、すみませんが、修理してください」
それで、男は桶の中に入って穴を探しました。そのとき急に、奥さんがその桶を頭にのせて、走りだしました。
「何だ?! 降ろして、降ろして!」
男が言うと、奥さんは笑いました。
「バカね。おまえは私の晩御飯なんだよ」
奥さんは、どんどん山を登りました。やがて疲れて、木の下でちょっと休みました。そのとき、男の目の前に木の枝がありました。男はその木の枝につかまりました。
「ちょっと休んだら、体が軽くなった」
奥さんは空の桶を頭にのせて、また走りました。その姿はもう奥さんじゃありません。化け物でした。男はその化け物が見えなくなるまで待ってから、急いで山を下りました。それから、菖蒲の茂みに隠れました。菖蒲は葉が剣のように鋭い花です。
しばらくして、奥さんだった化け物は、男が逃げたことに気が付きました。それで、恐ろしい顔で山から下りました。
「あの男、どこへ隠れた。この辺りで匂いがするぞ」
化け物は男を探しました。しかし、菖蒲の葉が刺さって、目も手も切れて血が出ました。
「痛い、痛い! もう、なんなの?!」
それで、化け物は諦めて山へ帰りました。
その日は、五月五日でした。今でも人々は、毎年五月五日に菖蒲を買って、悪いものが来ないようにしています。
おわり
Негізгі бет Let's read aloud! ⑦ My Wife Never Eats: 6 min
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