They are the materials to read aloud.
日本語音読用マテリアルです。
Longer video: • Learn Japanese Through...
Playlist: • Let's read aloud! / ¡L...
スクリプトーーーーーーーーーーーーー
昔々あるところに、右頬に大きい瘤があるお爺さんがいました。とても大きい瘤ですから、いつも邪魔です。しかし、お爺さんは気にしませんでした。ほかの人が、瘤のことでからかっても、一緒に笑っていました。
ある日、お爺さんが山で木を切っていると、雨になりました。お爺さんは木の穴に入って、雨宿りをしました。夜になっても、雨はなかなかやみませんでした。お爺さんはだんだん眠くなって、いつの間にか寝てしまいました。
目が覚めると、どこからか音楽が聞こえていました。とても楽しい音楽でした。お爺さんは踊りが大好きでしたから、体が自然に動いていました。木の穴から出て、踊りながら、だんだん音楽がする方へ近づいていきました。大勢の人が、火のまわりでお酒を飲んで、歌ったり踊ったりしていました。しかしよく見ると、彼らは人間じゃありません。みんな鬼でした。でもお爺さんは気が付きません。楽しい音楽に合わせて、彼らと一緒に踊りました。鬼たちは初めはビックリしましたが、お酒を飲んでいたし、お爺さんの踊りがとても面白かったから、もっと楽しくなりました。それで、朝ま一緒に踊りました。
朝になりました。鬼の大将が、お爺さんに言いました。
「ああ、楽しかった。 お爺さん、私たちは今晩もここに来ますから、また踊りに来てください」
それで、ようやくお爺さんは、自分の回りに鬼がたくさんいることに気が付きました。恐ろしい鬼たちと、また一緒に踊りたいとは思いませんでした。
「ええと、あのう…」
「私たちはもう行かなければなりません。じゃ、お爺さん、あなたの大切な瘤をあずかりましょう。この瘤を返してもらいたかったら、今晩も来てください」
鬼の大将はそう言って、お爺さんの右頬の瘤をつかんで、ひょいと取りました。お爺さんはビックリして右頬を撫でました。つるんとしています。ぜんぜん痛くないです。
「やった! 瘤がない、瘤がない!」
お爺さんは嬉しくなって、踊りながら町へ帰りました。
もう一人、左頬に大きい瘤があるお爺さんがいました。瘤が邪魔ですから、いつもイライラしています。いつも怒っていて、とても意地悪でした。意地悪なお爺さんは、踊りながら帰ってきたお爺さんに会って、ビックリしました。
「瘤はどうしたんですか。どうやって取ったんですか」
「鬼と一緒に踊ったら、瘤を取ってくれたんですよ」
お爺さんは昨日から今朝のことを全部話しました。
「そうですか。じゃあ、私もそこへ行って、鬼と踊りましょう」
意地悪なお爺さんは、その場所を詳しく聞くと、山へ行きました。
夜になりました。楽しい音楽が始まりました。見ると、近くで鬼たちが、酒を飲んだり踊ったりしています。意地悪なお爺さんは、踊りが全然好きじゃありません。鬼は怖いですから近づきたくもありません。でも、瘤をとってもらいたいですから、我慢して、木の穴から出て鬼たちと一緒に踊りました。
鬼たちは、ビックリしました。今晩のお爺さんは、踊りがとても下手です。全然楽しくなりません。それで、鬼たちは音楽を止めました。
「さ…さあ、踊りましたよ。私の瘤もとってください」
意地悪なお爺さんが言うと、鬼たちは怒りました。
「ふざけるな。今日は全然面白くない。もう二度と来なくてもいい。ほら、昨日あずかった瘤、返すぞ」
鬼の大将はそう言って、昨日のお爺さんから取った瘤を、今日のお爺さんの右頬に付けました。
「ああ、ひどい夜だ。もう終わりだ。みんな、帰るぞ」
こうして、意地悪なお爺さんの瘤は、右と左、二つになってしまいました。
おわり
Негізгі бет Let's read aloud! ⑥ How an Old Man Lost his Wen: 6 min
Пікірлер: 3